5-3. 競合を調査し、“目新しさ”を打ち出す

高単価でも売れる属人性の高いコンセプトを作るには、他社にはない独自性や新しさを明確に打ち出す必要があります。そのための第一歩が、同ジャンルや類似サービスを知るための「競合調査」です。ここでは、競合調査の方法から、新しさを際立たせるための実践ワークまで、順を追って解説します。


1. なぜ「競合調査」で目新しさが際立つのか

競合を調べると、自分がどこに強みを置けるかがはっきりし、他社とは違うポイントを明示しやすくなります。

1-1. 競合を知るメリット

  • 比較対象があることで、自分の独自性を説明しやすい
    「◯◯社はこんな特徴があるが、私のサービスはここが違う」という形で、違いを具体的に示せます。
  • 価格やコンテンツの妥当性を考えるヒントになる
    競合の料金形態やサポート範囲を知ると、自身の高単価設定が適切かどうかを見極めやすいです。
  • すでにある不満・ニーズが見えてくる
    競合に対するレビューや口コミを調べると、顧客が「こういう部分が足りない」と感じているポイントを拾いやすくなります。

1-2. “目新しさ”を強調する意義

  • 高単価でも選んでもらう理由
    既存サービスと同じなら「値段の安い方がいい」と思われがち。新しさ=「ここでしか得られない価値」です。
  • マンネリ化している市場で注目を集める
    「これまでのやり方とはここが違う」と言えると、顧客が「面白そう!試したい」と感じやすくなります。

2. 競合調査の方法・手順

まずは、あなたと似たジャンルや似た悩みを解決しているサービス・講座をリサーチしましょう。以下の手順を参考にしてください。

2-1. 直接的競合と間接的競合をリストアップする

  1. 直接的競合: 同じカテゴリーや同じ顧客層に向けたサービス(例:同ジャンルのコーチ、同テーマのオンライン講座)
  2. 間接的競合: 別の形態・別の手法でも、同じ悩みを解決するサービス(例:サロンや代理店など)

2-2. 調査で着目すべきポイント

  • 価格帯: 低価格〜高価格帯のレンジ、支払い方法、期間など
  • 特徴・ストーリー: 競合がどんな経歴や実績をアピールしているか
  • ユーザーからの口コミ・レビュー: 何が評価され、何が不満か
  • 提供形態: オンライン講座、個別コンサル、コミュニティ運営、メールサポートなど

2-3. 情報収集の具体的手段

  1. Web検索: 「◯◯ 講座」「◯◯ コーチング」「◯◯ コミュニティ」などキーワードを工夫して調べる
  2. SNS・動画サイト: 競合と思しきアカウントやチャンネルを覗き、発信内容やフォロワーの反応をチェック
  3. 口コミ・レビューサイト: そこに書かれている不満点や高評価ポイントをメモ

3. “目新しさ”を打ち出すための3つの視点

競合調査で得た情報をもとに、自分のサービス・講座が「他社にはない新しさ」をどう示せるかを考えます。以下の視点で検討すると整理しやすいでしょう。

3-1. 切り口の新しさ

  • 既存の悩みを違う角度で捉える: 例)「ダイエット→体重重視」ではなく「体型や持久力にフォーカス」など
  • 「◯◯を使った新メソッド」「既存の××理論を組み合わせた独自手法」など

3-2. 体験・価値観の新しさ

  • あなた自身が歩んだ独特のストーリーが“他の誰も持っていない視点”を提供する
  • 失敗談や苦労のプロセスこそが、顧客にとって「ここは違う」と思えるポイントになる

3-3. サポートや仕組みの新しさ

  • 競合があまりやっていないアフターフォロー個別サポートを強化する
  • 教材・コンテンツの提供方法に工夫(短期間集中プログラム、コミュニティ運営など)を取り入れる

4. 実践ワーク:競合分析→“目新しさ”発掘シート

以下のワークを行うことで、「どういう点で他社と違うのか」「なぜそれが新しくて顧客に嬉しいのか」を明確にできます。

4-1. 競合分析シートを作る

  • 【競合名/サービス名】: 例)◯◯コーチング
  • 【価格帯】: 月額◯円、3か月で◯万円など
  • 【強み・特徴】: 競合がどこを売りにしているか(例:著名人の指導経験、短期集中で結果が出る)
  • 【弱み・カバーできない点】: 評判・口コミ、実際に不足していると感じる要素

4-2. “新しさ”発掘シートを作る

  • 【自分の切り口】: 競合との違いを端的に書く
  • 【顧客にとってのメリット】: その違いが「どう悩み解決に直結するのか」を説明
  • 【ストーリー要素】: なぜこの方法を思いついたか、どんな体験が裏付けか

5. まとめ:競合調査が“他では得られない価値”を際立たせる

  • 単なる奇抜さではなく、「悩み解消に直結する新しさ」を打ち出すことが大切
  • 競合との比較を踏まえ、「自分だからこそ提供できる視点・サポート」を言語化すると、高単価でも買う動機になる
  • 次のステップ(信頼性を示す・価格設定を行う)に向けて、ここで明確化した“目新しさ”を活かし、コンセプトをさらに強化してください

高単価を納得してもらうには、見込み客に「ここでしか手に入らない解決策だ」と思わせることが不可欠。競合リサーチによって「どこが新しいか」をはっきり提示できるようになれば、属人性の強みと相まって、唯一無二の魅力を打ち出せるはずです。