一人ビジネスの「時間の棚卸し」と時間管理
効率的な働き方を実現するための方法・実践ワーク
一人起業で成果を上げつつ、自由な時間を増やしたいと考えている方の多くが、「時間が足りない」という悩みを抱えています。
しかし、実際に 何にどれだけ時間を使っているか を把握していないと、忙しさの正体や問題点に気づくことができません。
そこでおすすめしたいのが、「時間の棚卸し」というアプローチです。ここでは、時間の棚卸しとは何か、そしてなぜそれが重要なのか、具体的な手順や実践ワークを解説します。
1. 時間の棚卸しとは? なぜ必要なのか?
「時間の棚卸し」とは、自分が1日の中でどのように時間を使っているかをすべて洗い出し、可視化することです。
まるで、倉庫にある商品を在庫リストにまとめるように、自分の時間の使い方をリストアップしてみましょう。
時間の棚卸しを行うと、以下のようなメリットがあります。
- ムダな時間や低優先度のタスクに気づき、削減できる
- 何にどれだけ時間を使うべきか、優先順位を明確化できる
- 自分の「時給感覚」や「時間価値」を把握し、改善策を練りやすくなる
- 計画通りに進まない原因を発見し、スケジュール調整がしやすくなる
一言で言えば、現状の時間の使い方を客観視するための手段です。時間の棚卸しをしないまま「もっと頑張らなくちゃ」と走り続けても、実は効率の悪いタスクに追われているだけだった…というケースは珍しくありません。
2. 時間の棚卸しを行う具体的な手順
以下のステップで時間の棚卸しを進めてみてください。1週間〜1ヶ月程度のスパンで行うと、より正確な傾向が見えてきます。
- スケジュールの記録やメモを準備
手帳やスマホのカレンダー、日報アプリなど過去の予定がわかるものを用意。
無い場合は、これから1週間程度、こまめに記録を取ってみるのもOKです。 - タスクや行動を細かく書き出す
顧客対応・作業・制作、移動時間、SNSやメールチェック、食事や休憩、家事、趣味など、すべてをリスト化してみる。 - 実際の所要時間を記録
「10:00〜11:00 クライアントAとZoom打ち合わせ」「11:00〜12:00 メール対応」など、できるだけ正確に書き込む。
※Googleカレンダーなどのオンラインカレンダーを使うとおすすめです。
スマホですぐに予定を追加・編集でき、パソコンとも同期可能。
カテゴリー別に色分けも容易で、予定変更が頻繁でも手帳のように汚れず見やすいです。 - 集計し、カテゴリー分けを行う
例:顧客対応、商品開発、マーケティング、雑務、プライベートなどでまとめ、合計時間を算出。 - 優先度・重要度を考えて分類
「どのタスクが最も重要だったか?」「緊急だけど実は重要ではなかった仕事は?」「やらなくても良いものは?」と振り返る。
3. 棚卸しの結果からわかる「課題」と「改善策」
時間の棚卸しをすると、以下のような課題や気づきが得られます。
- ムダな時間の存在:SNSを無意識に見ている、移動や待機時間が多い、ダラダラ作業が長い…
- 重要な仕事に時間を割けていない:顧客対応ばかりで商品開発やマーケティングなど、ビジネスを拡大する本質的な仕事に手が回っていない
- 外注やツール化の必要性:経理やデザインなど、誰かに任せたほうが時給換算で得になる作業が見つかる
- スケジュールの偏り:特定の曜日や時間帯に仕事が集中し、他の時間がスカスカ…など
発見した課題をもとに、やめる・任せる・先延ばしといった選択肢を検討したり、高単価商品へシフトする時間を確保したりすることで、働き方やビジネスモデルを最適化しやすくなります。
4. 時間管理を改善するための実践ワーク
下記のワークを行うと、時間の棚卸しだけでなく、具体的な時間改善アクションへつなげられます。
(1) 「1週間の時間ログ」ワーク
- 1週間、こまめに時間ログを取る(Googleカレンダーやメモなどを活用)
- カテゴリごとに時間を合計し、割合を計算する(例:顧客対応30%、制作20%、SNS10%など)
- 無駄や改善余地を発見し、やめる・先延ばし・外注の候補をリストアップ
(2) 「時間ブロック」ワーク
- 翌週以降のスケジュールを、ブロック単位(1時間〜2時間など)で配置する
- 最重要な仕事(商品開発やマーケ施策など)を先にブロックし、他のタスクは空き時間に入れる
- 実際にやってみて、翌週以降にさらに微調整する
(3) 「週次レビュー」ワーク
- 週末や月末などに30分程度時間を取り、先週の時間の使い方を振り返る
- 予定通りに進んだタスク/遅れが出たタスクを比較し、原因を考える
- 次週の目標や改善策(外注や削減)を決める
これらのワークを組み合わせれば、現状把握(棚卸し)と具体的アクション(時間ブロック・週次レビュー)が一連のサイクルとして機能し、継続的に時間管理を改善できます。
5. まとめ
「時間の棚卸し」は、一人ビジネスにおける時間管理と効率的な働き方を実現するための第一歩です。
以下のポイントを押さえながら、ぜひ実践してみてください。
- 過去1〜3週間の時間を細かく洗い出し、可視化する
- カテゴリごとに合計時間を出し、優先度や重要度を見極める
- やめる・任せる・先延ばしなどの方法で、無駄なタスクを削減
- Googleカレンダーを活用して色分けや予定変更を柔軟に管理する
- 時間ブロックや週次レビューで計画→実行→見直しを続ける
こうしてムダを省き、本当に重要な仕事に時間を投下できるようになれば、短時間で収益を上げる仕組みやプライベートとの両立もぐっと現実的になります。
まずは今日から、自分の「時間の棚卸し」を始め、理想の働き方と自由なライフスタイルに一歩近づいてみてください。