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『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』(グレッグ・マキューン氏)の要約・まとめ

『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』(グレッグ・マキューン氏)の要約・まとめ

「次から次へとタスクが増えていき、対応しきれない」
「対応しても対応しても終わりがなく、やることが多すぎる」

こんなお悩みはありませんか?

私もそうでした。

常に多数の案件を並行していたので、いつもたくさんのタスクを抱えていました。
対応しても対応しても、次々と新しい案件やタスクが増えていき、終わりなく毎日働き続けていました。

毎月毎年売上を伸ばしていくために、この案件も、あの案件も、と何でも請けていました。
日々納品のためのタスク対応の時間ばかりで埋め尽くされ、ゆっくりと思考する時間を確保できずに。
当時使っていたタスク管理ツールは、細かいタスクも含めると、常に300前後のタスクがありました。

事例や実績が増えるほど、対応スピードや作業効率は上がっていきました。
しかしタスクをひたすら対応するそばから、際限なく新たな「やるべきこと」が生まれ、キャパオーバー、パンク状態になることもしばしばでした。

そんなあなたにおすすめしたいのが、グレッグ・マキューン氏の著書『エッセンシャル思考』です。

私の働き方を変えるきっかけの一つとなった本です。

99%の無駄を捨て「1%の本質」に集中する『エッセンシャル思考』とは

エッセンシャル思考とは、99%の無駄を捨て「1%の本質」に集中する考え方です。

特に、忙しすぎると無意識に思考停止に陥っている場合があります。

ただでさえ忙しいのに「あれも重要、これも必要」と何でもやろうとしがちです。

ひたすら走り続けている割に、あまり劇的な成果を上げられず、「努力」相応か下手したらそれ以下の生産性になっていることもあるのではないでしょうか。

そうならずに、「より少なく、しかしより良く」を追求する生き方がエッセンシャル思考です。

本当に重要なことはめったにない」のです。

不要なものを捨てることで、人生がシンプルになります。いわゆる「断捨離」にも通じます。

常に「今、自分は正しいことに力を注いでいるだろうか?」と問い続けることで、最小の労力で最大の成果を上げることができます。

「やらなくては」
「どれも大事」
「全部できる」

これらの思い込みを克服し、99%の無駄を捨てます。

見極める

すぐに何でも飛びつかず、何かに手を出す前に、幅広い選択肢や可能性を検討します。

そして、「本質的なこと」「本当に必要なこと」を見極め、「本質的なこと」「本当に必要なこと」だけを実行します。

見極めることこそ、エッセンシャル思考の真髄です。

常に忙しくタスクを片っ端から対応して突き進み続けるのではなく、立ち止まって最短コースを考えます。

そのために必要なことは5つ、と書かれています。

  • じっくりと考える余裕
  • 情報を集める時間
  • 遊び心
  • 十分な睡眠
  • 何を選ぶかという厳密な基準

常に忙しくしていると、考える時間や睡眠時間を削ってしまいがちですが、それはどんどん生産性が低下し、疲弊・消耗していく一途です。

高い成果を上げて、お金の余裕や心の余裕を生み出すために、まずは時間の余裕を確保することが必要です。

捨てる

時間の余裕を確保するために、「本質的でないこと」「絶対に必要ではないこと」を捨てる必要があります。

やらないことを決めます。

その意思決定をするためには、目的、目標を明確にすることが大切です。

目的、目標が明確でないと、何を「本質的」「本当に必要」かと判断するための判断軸・判断基準が明確になりません。

その結果、判断を誤ったりブレたり、一貫性や整合性を欠いた意思決定をしてしまいます。

そうすると、最小の労力で最大の成果を得るなどということはできません。

「できる人は『ノー』と言う。『これは自分の仕事ではない』と言えるのだ」
ピーター・ドラッカー

ピーター・ドラッカー

高い成果を上げるためには、トレードオフの考え方が重要です。いわゆる「選択と集中」です。

「すべてを手に入れることはできない」「何かを選ぶ(手に入れる)ためには何かを捨てる」と腹を括り、選び取ったものだけに全力を注ぎます。

突発的に飛び込んでくる、他者からの依頼も「本質的でないこと」「絶対に必要ではないこと」の場合は、勇気と思いやりを持ちつつうまく断ることが大切と説かれています。

仕組み化する

なるべく頑張らずに、労力も要らずに、やるべきことが正しく無意識に自動的に実現するような仕組みをつくります。

問題が顕在化してから対処するのではなく、理想の状態を実現・維持する仕組みを組み込んで、問題を未然に防ぐ、というイメージです。

最初に「本質的なこと」と「本質的でないこと」を見極めるためには、じっくり思考しあらゆる選択肢を慎重に検討します。

しかし、一度やると決めたことは、都度考えたりエネルギーを使わずに、無意識に自動的に片づくように仕組み化することが重要です。

仕組み化しておくと、実行のハードルも下がり、スムーズにラクラクと最小の労力で高い成果を上げ続けることができます。

「定期的にブログを書く」ということも、仕組み化されていないと都度「産みの苦しみ」を味わうことになり、実行の障壁が高いために継続ができなくなっていきます。

しかし、ブログの構成や書き方を予め仕組み化することで、考えたりエネルギーを使うところを最小限にとどめ、淡々とシステマティックに書き上げられると実感しています。

以上が、エッセンシャル思考の核となる考え方です。

ここからは、エッセンシャル思考に関連して思い出したこと、考えたことを書かせていただきます。

「素早く対応する」は「コインの裏返し」

膨大な仕事を抱えてパンク状態のAさんとBさんがいるとします。

立ち止まって考える時間が大切、ということで、2人はそれぞれ時間を設けて以下のように考えました。

Aさん「これらの仕事を素早く効率良く対応するためにはどうすればいいか?」

Bさん「そもそもこれらの仕事は本当に対応する必要があるのか?」

短時間で高い成果を上げられるのは、Bさんの考え方です。

「仕事が多くてパンク状態」という問題(事象)に対して、「仕事を素早く対応する」などの安直な解決策は「コインの裏返し」と呼ばれます。

仕事の能率や手際の良さも大切ですが、ドラッカーは次のように言っています。

There is nothing so useless as doing efficiently that which should not be done at all.
(まったくすべきでないものを効率的に行うことほど無駄なものはない。)
ピーター・ドラッカー

ピーター・ドラッカー

「仕事が多くてパンク状態」に陥っている真の原因を究明したり、そもそも本当に必要な仕事なのか疑い検討することで、現在から将来にわたって大幅に無駄を省き、生産性を高めることができます。

問題の真因に対して解決策を考えないと、何度も同じような問題が起こり、根本的な解決になりません。これは「モグラ叩き」と言われています。

まとめ

『エッセンシャル思考』を初めて読んだ時は、「なるほど、まぁそうだろうね」くらいの感じで読んだ記憶しかないのですが、今年改めて読み直したら、内容が良く染み込んできました。

働き方やビジネスの仕組みを改善する転機だったこともあり、じっくりと考える時間を取っていた時に読んだので、自分の中で考え始めていたことや思想とリンクし、良い影響を受けて頭の中がすっきりしました。

「本当に重要なことはめったにない」ということを、今はより一層痛感しています。

タスクを減らして、ほぼ週3日のみ働き、粗利益(付加価値)を生み出していけるように、働き方を変えることができました。

残りの週3~4日は、趣味でもありますが、読書したり学んだり考えたり、コンテンツ作成や執筆などの生産・種まき活動にあてています。息抜きしたり休養もとれています。

一度読んだことのある人も、読んだことのない人も、目先のことに追われて忙しくなっている方はぜひ読んでみてください。

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  • この記事を書いた人
しゅんのすけ

しゅんのすけ

創業11年。一人株式会社の代表取締役。隠居系自営業。
21歳 大学を休学して就職(営業・販売)
24歳 Web制作・Webコンサル起業
25歳 法人化→ご縁に感謝、6年連続で売上・収入が大幅に増加→尋常でなく働く毎日→終わりのない忙しさに挫折(30歳)
31歳 事業の仕組みを工夫・改善し働く時間を極限まで削減、「お金の余裕・時間の余裕・心の余裕」を追求
現在 主に週1日だけ在宅で働き、他の日は瞑想・統合や趣味・好きなことをして過ごしています

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